そんなお悩みを持つくせ毛さんも多いと思います。
そこでくせ毛代表の私が、くせ毛専門美容師さんに直接聞いて教えてもらいました!
今回教えてくださるのは3人のくせ毛専門美容師の方々。
尾崎良太さん(名古屋 Hair salon UIH)
佐藤りょうこさん(横浜 フリーランス)
真田康正さん(大阪 chill hair)
この記事を読めば、普通の美容室でどのようにオーダーすれば、くせ毛を活かした素敵なヘアスタイルになれるかが分かるので、くせ毛さんはぜひチェックしてみてくださいね。
くせ毛カットのオーダー方法
くせ毛専門ではない普通の美容室で、くせ毛を活かすカットをしてもらうためには、どんなオーダーの仕方をしたらいいのでしょうか?早速御三方に聞いてみました。
尾崎さん(Hair salon UIH)のアドバイス
髪型ではなく、自分の好きな雰囲気の写真を5枚ほど持っていき、「こんな雰囲気で自分の髪質に合わせて欲しい」と伝える。
もちろん、好きな髪型の写真でも問題ないし、5枚以上あってもいいです。
あればあるほど精度が上がるので沢山用意しておくと良いでしょう。
- 美容師にも得手不得手があるので、みんながくせ毛を活かすことが得意とは限らない
- 髪のプロといっても、知識、技術は人によって天地ほど差がある。
その時は、好きな雰囲気、長さ(どこまでなら切ってもいいのか)はしっかり伝え、あとは、完全に任せることをオススメします。
ホンネをいえば、くせ毛カットが得意な美容師を選んだほうがいいに決まってるので、見つける努力もしてもらいたいと思います。
佐藤さん(フリーランス)のアドバイス
ショート・ボブの場合
- くせの強さやくせの出方が場所に違うのである程度お任せする。
- 長さを残すか短くするか、理想のスタイルを追求しすぎずに、髪質に向いているヘアを提案してもらう。
向いてるヘアスタイルにすることで、お手入れのストレスが減ります。
- 顔まわりは絶対につなげない(前上がりベースのショートは×)
- 髪の分け目は、分け目に逆らうようにしたり、ギザギザにする
顔まわりをつなげるというのは、別の言い方で「レイヤー」や「シャギー」と言います。
下のイラストのようなイメージ。前髪と横髪の長さを線でつなげてカーブを描くように切りそろえてあるヘアスタイルです。
くせ毛さんが前上がりショートやショートレイヤーにしたり、顔まわりをつなげられたりすると、フェイスラインに茄子のヘタがくっついたみたいになったり、少年アシベみたいにハネたりしやすいので、嫌がる人が多いのです。
だから、そうならないように前上がりショートは避けたほうが無難です。
一方、前下がりというのは、下のイラストのように、前髪と横髪の長さがしっかり分かれているようなスタイルです。
くせ毛さんは、こちらの前下がりベースのショートの方がおすすめです。
「髪の分け目は、分け目に逆らうようにしたり、ギザギザにする」の意味は、その方が頭の形が良く見えるし、伸びてきた白髪が目立ちにくくなるメリットもあるので、ぜひ試してみてください。
ミディアム~ロングの場合
- 毛先がペラペラになる程、軽くしすぎない。
- 全体的に重めにしてもらう。
- 前髪〜顔まわりをつなげない。
すきバサミを使ってたくさん梳くことは控えめにしてもらい、重めのイメージにしてもらうようにしましょう。
そしてショート・ボブのときと同様、前髪から顔まわりをつなげないように頼みましょう。
真田さん(chill hair)のアドバイス
ショートの場合
- 設定より少し長めに切ってください
- 毛先はすき過ぎないでください
- ウェーブの収まる位置で切ってください
設定より長めに切ってもらう理由は、くせ毛の方は乾いた時に想定より短くなりがちだからです。
ウェーブが収まる位置は、下のイラストの青の矢印の部分です。
赤の矢印の部分(ウェーブの途中)で切ると、髪の毛がハネてしまうので「ウェーブの収まる位置で切ってください」とオーダーしてください。
ボブの場合
- 設定より少し長めに切ってください
- 毛先はすき過ぎないでください
- 表面だけ少し短めに切ってください
- 量が重たい方は毛先ではなく後頭部の一番出ている部分から下の部分の中をしっかり取ってください
くせ毛を得意としていない美容師さんは無作為にすきがちです。そうするとヘアデザインが崩れるので、ポイントを絞ってすくのが良いと思います!
「後頭部の一番出ている部分から下の部分の中」をすくのが一番バランス良くなります。
ミディアム〜ロングの場合
- 表面にレイヤーをたっぷり入れてください
- 毛先はすき過ぎないでください
- 量が重たい方は毛先ではなく後頭部の一番出ている部分から下の部分の中をしっかり取ってください
くせ毛の表面にレイヤーを入れるとスタイル良く仕上がります!
自分の思い通りにくせ毛を切ってもらうためには?
くせ毛さんは、美容室に行っても、なかなか自分の思い通りのヘアスタイルにならなくて、がっかりすることが多くないですか?
その理由は、くせ毛が扱いづらかったり、その髪質ではできないようなヘアスタイルを希望しているなどあるかもしれませんが、こんなに悲しいことはありません。
キレイなヘアスタイルになりたくて美容室に行ったのに、落ち込んだ気持ちで帰らなければならないくせ毛さんを、少しでも減らしたいと思ったので、美容師さんたちにどうすればいいのかを聞いてみました。
まず、尾崎さんから。
尾崎さんのサロンでは、お客さんと一緒に「好き」「嫌い」「似合う」を情報共有して、「嫌い」を避けながら「好き」「似合う」をすり合わせて、理想のヘアスタイルを決めていくそうです。
次は佐藤さんです。
でも梳くことがNGではないようです。
梳く場所は、ハチから上の部分だと中間~毛先(根元は絶対に梳かない)、根元から細かく梳いてもOK。
最後に真田さんです。
その上で、美容師さんに伝えることは以下の3つ。
- 写真の中で、特にどの部分に良さを感じたのか
- ご自身のセットで何だったらできるか(ドライヤー・コテ・アイロンetc)
- 使っているスタイリング剤は何か
もし、写真のヘアスタイルにすることが出来ない場合でも、上の3つのポイントを伝えることで、希望のヘアスタイルへ近づけるように美容師さんが良い提案をしてくれることでしょう。
美容師さんに嫌がられないために注意すること
ここまで、くせ毛専門美容師さんに有益な情報を教えていただきました!
「すきバサミは使わないで」とか「梳くのはハチより下のところをお願い」などと色々と注文をつけてしまうと、嫌なお客だと思われないかちょっと心配です。
そこのところ、美容師さん側から見てどんなふうに感じるのか?聞いてみました。
- そのサロンのカルテにきっちり記入する
- カウンセリングの時にご自身が本当に悩んでいるという旨をしっかりぶつける
- 過去の美容室で何か嫌な事があった場合それを伝える
お客さんを嫌がるなどとは、ありえないお話なんだそうです。
それを聞いて安心しました~
くせ毛のみなさん!美容室に行くときはもっと自信を持って、自分の意見をストレートに伝えてみましょう!
くせ毛専門美容師さんより一言
今回お話を伺った御三方より、私の質問以外にも貴重なアドバイスをいただきました。
せっかくなので、皆さんにも読んでもらえるように、ここに掲載しますね。
尾崎さんより
くせ毛さんが美容室に行く前に知っておくべきことが3つあります。
①くせ毛を「許せる」or「許せない」のか
- 許せない→縮毛矯正
- 許せる→くせを活かす
自分自身がどちらなのか、気持ちをはっきりさせておくことが大事です。
②くせ毛カット(活かす)はショートがベスト
その理由は、デザインの幅が広がるうえに、再現性が高くて日常が楽になるから。
「ミディアム」「ロング」はデザインが選べない可能性が高いし、再現性が落ちるので、あまりおすすめしていません。
※アイロン、ブロー、ヘアアレンジなど、毎日できるのであれば関係ない。
③スタイリング剤は必須
パサつき、広がり、まとまり、が悪い原因は「質感」調整ができていないからです。
スタイリング剤を使うと質感を統一できるので、髪は驚くほどいうことを聞くようになります。
最後に
「くせを活かす」が全てではないと思っています。
「くせ毛さんの味方でいたい」が本質なので、「活かす」「縮毛矯正」「ヘアアレンジ」どれを選んでもいいと思っています。コロコロ変えてもらってもいいんです!
佐藤さんより
私は、脱縮毛矯正をサポートしています。
脱縮毛矯正と検索すると「髪質改善」と出てくることが多いですが、私のやり方は髪質改善のような方法とは違います。
縮毛矯正部分がなくなるまで髪の毛が伸びるのを待っていると、ショートで半年~1年、ロングで2~3年はかかることに…
そこで私は、縮毛矯正部分が残っている方には、長さ関わらずデジタルパーマ(デジパー)をおすすめしています。
デジパーをかけると、縮毛矯正部分とくせ毛が一気に馴染むので、時間をかけなくても一度の施術で、日々のヘアがとてもやりやすくなるのです。
私が、お客さまに必ず伝えていること。
髪の毛はブローしない!
とかすと髪が広がってしまうので、乾いた後に絶対とかさない。とかすタイミングは、お風呂にでトリートメントをするときのみ。
ドライヤーのとき、髪の毛を後ろに流さない
顔まわりに向かって乾かす。
その理由は、流すと乾かしながら癖を伸ばしてしまったり、根元がつぶれてしまったり、横に余計なボリュームが出てしまったり、変に跳ねたりするからです!(ベースのカットやくせによりますが‥‥‥)
基本ほとんどの人がハチがはってるので、骨格的にもはってる方に向かって乾かすより、骨格的にタイトな顔まわりか下に向かって乾かした方がまとまります!
真田さんより
僕が担当させていただく時に最も大切にしているのがカウンセリング。
そのカウンセリングをスムーズに進めるため、またお客様の要望を上手に聞き出すために「クセ活チャート」というものを考案しました。
そのクセ活チャートで使う項目の中から3つのポイントを紹介します。この3つを抑えておけば、美容室でのオーダーが効率よくできますので、ぜひチェックしてみてください。
①ヘアデザインはウェーブorストレートかを決めておく
ストレートデザインにしたいのか、ウェーブデザインにしたいのか、まずはどちらが良いか決めて、そのスタイル写真を数枚見せるようにすれば、美容師の方も迷わずに短時間で方向性を決めることが出来ます。
②クセ毛を活かすには、スタイリング剤・ヘアケア・アイロンorコテ(脱縮毛途中の方)が必要
「クセ毛を良く見せたいけど、何もしたくありません。」となるとなかなか良いヘアデザインは創れません。
ウエーブデザインは、クセを活かして形をキープするためのスタイリング剤が重要です。
クセ毛が得意な美容師さんや、クセ毛を活かしてスタイリングしている方のインスタグラムなどを参考にして購入するのも良いと思います。
同時にヘアケアも必須!ウェットにする時間が長いのでヘアケアがトリートメント・洗い流さないトリートメント等のケアをしっかりして下さい。
脱縮毛途中の方はこれに加えて熱処理が必要です。
毛先をしっかり巻くことで、クセと毛先のストレートのアンバランスが気にならなくなるので、 アイロンやコテの練習をしておきましょう!
③クセ毛がめちゃくちゃ素敵な素材であるというマインド
過去に色々な美容師さんに 「こんな感じにはならないですね」 「クセ毛なんでできないです」 「量多いですね」etc ネガティヴワードを言われてきていると思います。 僕もクセ毛でそうでした。
でもそれは違います。 美容師さんの言い訳! あなたの悩みは他の人の憧れです。 髪質はめちゃくちゃいいんです! 自信を持って下さい!
僕はこのマインドを変える事が1番大切だと思います。
くせ毛専門美容師の紹介
今回、私の疑問に快く回答していただいた、くせ毛専門美容師のお三方をご紹介します。
尾崎良太さん
くせ毛を活かす美容師
Hair salon UIH Universal Innovation Hair
お客様と一緒に作り上げていくことを大事にしています。 お客様にとって「意味のある髪型」は、担当した美容師しか出来ないことなので、ここに僕がやる意味があると思っています。
佐藤りょうこさん
普段のお手入れやくせ、頭のかたち・髪質・生え方を見て、お客さまひとりひとりに合わせたヘアスタイルを提案しています。
生かせるくせ毛はドライヤーのかけ方を”ちょっと工夫”するだけで、無理せずお洒落ヘアになります!
トレンドを追ったヘアチェンジだけでなく”大人の身だしなみ”という価値観を大事にしています。
真田康正さん
クセ毛特化美容師
新しい美容室って緊張しますよね。
・クセ毛で変な髪質って思われないかな?
・どんな美容師さんなんだろ?
・思うようにカットしてもらえるかな?
・ちゃんと伝えれるかな?etc
その勇気に感謝しています。
chill hairでは全てのお悩みをさらけ出して下さい。
日本で一番あなたの髪の毛のことを考えています。
絶対にあなたの人生変えてみせます。
まとめ
今回は3人のくせ毛専門美容師さんにお話を伺い、くせ毛カットをしてもらうときのオーダー方法やアドバイスをいただきました。
教えていただいたコツを元に、美容室で上手にオーダーできれば、きっとご自分の理想のヘアスタイルに近づけると思います。
この記事が参考になれば幸いです。
最後に、毎日のサロンワークでお忙しい中、私の質問に丁寧にお答えいただいたお三方
尾崎良太さん
佐藤りょうこさん
真田康正さん
貴重なアドバイスをいただき、心から感謝しています。本当にありがとうございました!
今日も最後まで読んでいただきありがとうございました!
くせ毛専門美容室や美容師さんを探したい人は、こちらの記事を参考に。